2008年の5月、創英の弁理士グループ数名(私を含む)がヨーロッパに出張したときのことです。
成田空港で搭乗待ちのために並んでいると、そろいのユニフォームを着た若者集団と接近遭遇しました。
「サッカーの日本代表チームだ!」
ということは一目瞭然。
私たちが並んでいたところを代表団が優先して抜いていった。
記憶が薄れているので、何がキッカケだったかは覚えていないけど、ひとりの若い選手が頭を下げて、
「すみません!」
みたいな感じで、並んでいる人より優先されて行動したことに対して、丁寧に礼儀を尽くしてくれた。
印象に残ったのは彼だけだったから、たぶん彼が一番ていねいで礼儀正しかったのだろう。
「ふぅ~ん、サッカー選手でも好青年がいるじゃん…」
その青年、イケ面だったが顔を知らなかった。
バックか何かの名前を見たら、「李」って書いてあった。
なんで日本代表なのに「李」なんだろう…??
Jリーグなら外国の選手もいるが、なんで日本代表に「李」なんだろう。
帰国してからサッカー通に
「李ってサッカー選手知ってる? なんで日本代表なんだろうね?」
って聞くと、多摩地区では有名な選手らしい。
「李忠成は帰化して日本国籍の選手だから、オリンピックだって出られるよ!」
と教えてくれた。
私たち創英代表団はエコノミークラス。
日本代表メンバーは、ビジネスクラス。
カーテンで仕切られて、彼らのことは機中ではよく見えなかったけど、ジャケットを脱いでおそろいのジャージに着替えていたようです。
このエピソードは、創英の渡欧弁理士グループのメンバーAさんから詳しく聞いて、私の記憶をつなぎ合わせて作文しました。
あのときの青年がアジアカップ決勝戦で決勝ゴールを決めたんだと思うと、嬉しいというか感無量です。